「Habituate Trimming」=「慣らすことで負担を減らしていくトリミング方法」
みなさんは今のトリミング事情をどう感じていますか?
SNSが普及している昨今。
・誰かが犬を怪我をさせてしまった。
・トリマーさんが噛まれてしまった。
誰も好きで怪我させている訳でも、怪我をしている訳でもないと思うのですが、
何故この様なことが起こってしまうのでしょう。
投稿の内容を見てると「注意不足を除いた」としても、ネットで叩かれてしまっている方も多いと感じています。
(そもそも犬の扱いが悪いのではないか等)
絶対に防ぐというのは難しい部分もあるかと思いますが、
今は悲しい事が度々起きてしまっております。
トリミング業界には多くの悪循環が渦巻いている様に感じます。
その様に感じるのは私達だけでしょうか?
もし同様に感じている方が多いのでしたら、何を変えるべきなのでしょうか。
考えてみた時に、変えるべき所の一つはトリミングサロンの「形」なのだと思います。
みなさんがトリミングサロンと聞くと『綺麗にしに行く場所』や『可愛くしてくれる場所』の様なイメージがあるのではないでしょうか。
確かに現状はその様な場所になっているかと思います。
間違いでもなく、「トリミングサロン」=「Trimming salon」 =「切る、カットする場所」
なので、言葉の意味としても合っているのでしょう。
しかし、その結果、「綺麗」にする行為がワンちゃんにとって負担になり、
それがトリマーさんの仕事に大きく影響を与えてしまっています。
「綺麗にする」ことを目的とした場合に、様々な子が利用をします。
毛玉がある子、抜け毛も多めの子。シャンプーやトリミング中に動いてしまう子も。
また、トリミングが嫌いな子もいれば 大丈夫な子も もちろんいます。
でもお店の来ている子の全体からすると、苦手な子が圧倒的に多いと感じませんか?
もし、苦手な子が多いとしたら・・
なぜそんなに苦手に感じてしまう子が多いのでしょうか。
作業だから?足先や口元を触るから?はたまた、抑えて作業をするから?
根本的な話は、楽しい要素の欠如だと思うんです。
人間も楽しくない事をしてる時はどうしても集中力も落ちてしまう事が多いですよね。
トリミングサロンの多くは、「綺麗にすること」に焦点が当てられてしまい、
来店している子達の楽しみがない事が多いかと思います。
例えば、連れて行って作業をして帰るだけになってしまっている。等
自分たち人間は、行きたい所や、やりたいことを自分で決められる事も多いです。
その中で、ワンちゃん達は来たくて・・
行きたくて、「トリミングサロン」まで来ているのでしょうか?
そういった中で、「作業だけして帰る」行為は、
わんちゃん達に「また来たい」と思ってもらえているのでしょうか。
確かに「綺麗」になって帰るので、
飼い主さんは目的が果たせているので満足できることもあると思いますが、
わんちゃんにとって、ストレスが溜まる場所になってはいませんか?
そんな根本的なところから改善をしていくのが、
当協会が提案する [ Habituate Trimming ] になります。
楽しい要素を足していくことも、
慣らしていく要素を足していくのも、
どちらも[Habituate Trimming]には必要な要素となります。
もし「この場所が楽しい!」とわんちゃんに思ってもらえたとしても、
ふと我に返った時にストレスや不安を感じてしまっては、「確かに楽しい場所だけど行くのが億劫だなぁ」と思われてしまう事もあるでしょう。
同様に、「この場所に慣れた!」と思ってもらえても、
「不安やストレスには感じないけど楽しくないなぁ」と思われてしまっては
わんちゃんがトリミングサロンに向かう足は止まってしまうかと思います。
楽しくすれば良い、慣らせば上手くいく、そういう意味ではありません。
全ては兼ね合いによるものであり、私たちの目標は「わんちゃんが尻尾を振って行くサロン」を増やすことにあります。
お預かりする子に必要だと思う事をした結果、その子の未来が少しでも目標に近づくように。
そのための方法を広げていく活動をしております。